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相続対策としての不動産投資、節税の落とし穴を解説

  • エス・シー・エス広報
  • 7月17日
  • 読了時間: 3分

「不動産を持っていれば相続税が安くなる」


そんな話を聞いたことはありませんか?


確かに、不動産は相続税評価額が実勢価格よりも低くなる傾向があり、節税効果が期待できる資産です。


しかし、安易な不動産投資が“節税どころか損失”につながるケースも少なくありません。


今回は、相続対策として不動産投資を検討する際に知っておきたい「節税の落とし穴」について、わかりやすく解説します。





✅ 不動産は相続税対策になるのか?

不動産相続のイメージ

不動産は、現金や株式などの金融資産と比べて、相続税評価額が低くなる傾向があります。たとえば、賃貸用マンションを所有している場合、以下のような評価減が可能です:


  • 土地の評価:路線価方式で評価され、実勢価格よりも2〜3割低くなることが多い

  • 建物の評価:固定資産税評価額で算出され、こちらも実勢価格より低め

  • 貸家の評価減:賃貸中であれば、さらに一定の減額が可能


このように、現金で持っているよりも不動産に変えておくことで、相続税の課税対象額を抑えることができるのです。





⚠️ 節税の「落とし穴」とは?

落とし穴にハマる男性

ただし、節税目的だけで不動産を購入するのは危険です。以下のようなリスクが潜んでいます。


① 実勢価格と評価額の乖離が大きすぎる

評価額が低いからといって、実勢価格が高すぎる物件を購入すると、将来的に売却損が出る可能性があります。


② 空室リスク・収益性の低さ

相続後に家族が物件を引き継いでも、空室が続けば維持費だけがかかり、負担になることも。


③ 修繕・管理コストの見落とし

築年数が経過した物件は、修繕費がかさみます。相続後に大規模修繕が必要になるケースも。


④ 相続人の理解不足

相続人が不動産運用に詳しくない場合、管理や売却に困ることがあります。事前の共有が不可欠です。





✅ 失敗しないためのポイント

人差し指を立てる女性

節税効果だけでなく、収益性・資産価値・管理のしやすさなど、総合的な視点で物件を選ぶことが重要です。


  • 収益性を重視:家賃収入が安定しているか、空室率はどうか

  • 資産価値の維持:立地や築年数、将来の再開発などもチェック

  • 管理のしやすさ:家族が引き継ぎやすい運用体制を整える

  • 相続人との共有:誰が管理するか、売却するかなどを事前に話し合う





まとめ|「節税」だけに目を奪われない


不動産は相続税対策として有効な手段のひとつですが、「節税になるから買う」という発想だけでは危険です。


収益性や資産価値、相続後の運用まで見据えた長期的な視点が求められます。


まずは、現状の資産と家族構成を整理し、ライフプランに沿った投資戦略を立てることが、後悔しない不動産投資への第一歩です。

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